ハイポニカ農法から考える

今回も「生命の暗号」村上和雄著 サンマーク文庫 を読んで気になったことをメモしていきたい。

「ふつうの植物の栽培には土が不可欠です。土に根を張り根から養分、水分を取って生長していく。太陽の光も空気も必要ですが、作物の栽培でいちばん重要視されているのは土というのがこれまでの常識でした。
ところが、このハイポニカ農法を考案した野沢重雄さんは、『植物は土に根を増やしているために、潜在的な成長力が一定におさえられている』という逆発想の立場から、土から解放して、自然の恵みを十分に受けさせることにより、普通の千倍もの実をつけるトマトを育て上げてしまったのです。野沢さんはトマトの立場に立って考えることができる人でした。
これはどういうことかというと、トマトの生命力でさえもふつう人間が考えているよりも、もっとはるかに素晴らしい能力を持っていたということなのです。」と書かれていた。
そういえば、以前聞いたことがあったように思うが、その当時はヘーすごいな程度の感想であった。それは単にトマトのことだからで、今改めて考え直すといろいろと思うところがある。

たとえば人間で言うと、少しでもいい学校に入り、少しでも大きな会社に就職するというのが、少し前の・・・いやいまでもそうかもしれないが、一般的な常識だろう。

つまり、トマトはいい土壌で一般的な良い環境で育てることと同じであろう。

しかし、トマトは全然環境で違う育て方をした結果、思いもしないような成果を上げるこになったわけだ。

たとえば、自閉症やアスペルガー症候群でも比較的に軽い症状をしめす子供たちがいる。
そのような子供達を普通学級にいれて、なんとか遅れずについていかせることにこだわる親も多いと思う。

それが、ごく一般的な考えであり、間違えとは言えないが、その子供の特性にもよるだろう。

ある子供は、普通の一般的な社会についていくことが、結果的に良い形になることもあるだろうし、またハイポニカ農法のような全然違った育て方であっても、その子供にあったいい環境を用意する事ができれば、とてもすばらしい事が起こるかもしれない。

しかし、どうすればいいか、あるいみ誰もわからない。もちろんスポーツ解説者のように、結果を見てからいうことは簡単だが・・・

本当に分かるとすれば、親が一番分かる環境にあると思うが、また逆に親であればこそ、そのような普通と違う事を嫌う人も多いと思う。

特に親は社会の中で、社会の一員として生きている人ばかりだと思うので、その他大勢と異なるということを極端に嫌うであろう。日本人ならばなおさらのことだと思う。

ただ、その子に本当にあっている環境は、どういう環境かを見つけることが出来る親になるには、いつもその事を考え、周りに振り回されない強い信念と、情報収集、ネットワーク、観察眼、幅広い知識などが必要だと思う。

そして、そのような環境を見つけることができても、実際に行動に移せる親がどれだけいるかは、また気になるところではある。