広汎性発達障害って便利?

「ADHD、LD、HFPDD、軽度MR児保健指導マニュアル―ちょっと気になる子どもたちへの贈りもの 編者小枝達也」を読んで引き続き取り上げていきたい。以下点線(--)間引用

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HFPDDとは?
広汎性発達障害とは、自閉症と同質の社会性の障害を中心とする発達障害の総称です。自閉症スペクトラム(連続体)と呼ばれることもあります。知的障害を伴わない自閉症は慣例的に高機能自閉症と呼ばれてきたので、知的障害をともなわない広汎性発達障害をHFPDDと呼んでいます。そのなかには高機能自閉症、アスペルガー症候群、高機能のその他の広汎性発達障害(非定型自閉症)の三者が含まれます。

頻度はどのくらい?
自閉症は1万人に4~5人程度のまれな病気と考えられました。また、知的障害を伴わない自閉症はさらにその2割程度といわれていました。しかし、最近の調査では、HFPDDは従来考えられていたよりもずっと多いことが明らかになってきました。<省略>250人とか200人に1人存在するのです。

症状は?
広汎性発達障害という名称の意味は、自閉症の3つの主症状である(1)社会性の障害、(2)コミュニケーションの障害、(3)想像力の障害に加えて、 (4)多動や不器用など行動や指先の発達にも乱れを生じる、ということなのです。<省略>発達障害は加齢によって、また療育によって大きく変化するということです。<以下省略>
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知的障害をともなわない広汎性発達障害をHFPDDと呼んでいるとのこと。

この広汎性発達障害という言葉は、ある意味診断する側からすると便利で、診断された方も、あまりショッキングではないような、あいまいな診断名であると思う。

自閉症スペクトラムに属する(自閉症スペクトラムから正常域へと繋がって行くがそのボーダーラインは、特別はっきりしていないようだ)場合は広汎性発達障害といえるわけだから、使い安い診断名になるだろう。

そういうわけなので、これは個人的な意見ではあるが、高機能自閉症といわれるより、知的障害をともなわない広汎性発達障害やアスペルガー症候群と診断される方が、気分は落ち込まないのではないだろうか?(実際には高機能自閉症とアスペルガー症候群は、診断する際に分けないケースが多いかもしれない)

痴呆症が認知症に呼び名を変えたように、広汎性発達障害という表現は自閉症を直接的に表す言葉からみると、ある意味やさしいような気がするが、実際にはなんのことやらさっぱりわからないということになるだろう。

そして、問題はここからだ。学校などで担任の先生に「この子は広汎性発達障害です。」といってもピンとくる先生とわからない先生がいることだろう。第一、ADHD,LD,自閉症などの違いがわかっても、実際には合併しているケースも多々あるから、問題がある生徒を見た場合、よくわからない先生も多いのではないだろうか?まして広汎性発達障害では、なんの事やら・・・となってしまうようなきがするが、考え過ぎか・・・