注意欠陥障害

注意欠陥障害なのに、人並みはずれた集中力とは?

今回も「天才はなぜ生まれるのか」正高信男著 ちくま新書 を読んで気になったことをメモしていきたい。

「史実に即すると、エジソンは小学校入学当時、典型的な『落ちおぼれ』生徒だった。だから、みんなについていけず、三ヶ月でドロップアウトしたのである。
端的に授業時間中も、ボゥーッとしている。先生が話をしても、うわの空の様子である。自分ひとりで、空想にふけっているようである。当たられても、答えを返すことはおろか、返事もまともにできない。むろん読み書きや、簡単な計算もままならなかったことは、疑う余地がない。<中略>
最近、心理学や神経科学で用いられている専門用語で表記すると、エジソンの示していた兆候は『注意欠陥障害』のお手本のようなケースにほかならない。」と書かれていた。
この本ではさらに、この件について説明が続くが、ここでは少し簡単に具体例で説明したい。

仮に今、舞台で演劇を見ていると仮定しよう。
通常、舞台で台詞を話す人を中心に見ると思うが、たまに脇役の些細な動きに注目している子どもがいる場合がある。

そのような時、親子の会話はこんな感じだ。

子ども「○○(脇役)はこんなことしてたよ」
親「あなた、そんなところよく見ていたわね?いつそんなことしていたの?」
子ども「□□のときだよ」
親「そう、全然気がつかなかったわ・・・」

これは子どもの観察力がすばらしいと思ってしまい、気がつかないかもしれないが、注意欠陥障害というケースもあるかもしれないので、このようなケースが続く場合、注意が必要かもしれない。

解説すると以下のようになる。

まず最初、舞台に注目する状態にある脇役がいて、次に主役が出てきて台詞を言う。
この場合、一般的には、脇役に視線をおいて、次に主役に移動させるのが普通である。
ところが、注意欠陥障害の場合、いったん脇役に注力してしまうと、その脇役が舞台にいるうちは視線を他へ移す事が出来ず、その脇役が舞台から消えるまで、注力しつづけるということになってしまう。これが人並みはずれた集中力ということに繋がる。

そのため、先ほどの例のように、人が見ていない脇役の動きまで見ていて親がビックリしたということになる。

しかし、この例でも、最初脇役がいて、台詞を言い、舞台を去って、主役が出てくればなにも問題は起きないようだ。

つまり、対象物をなくなったことで、次の対象物へ視線を移すことができるからだ。

注意欠陥障害とは一般の人とは異なり、注意の向け方が、少し違うということだ。注意散漫ではなく、他の人より、集中している状態になっているということだ。

最後に、この書籍の例を、わかりやすく演劇と実例に照らし合わせて表現してみたが、逆にわかりにくい方もいたかもしれない、そのような方は、直接書籍を参考にしてもらいたい。